日本人の平均寿命は女性が87.74歳、男性が81.64歳(2020年調査)だそうです。
来年2022年4月1日から日本人の成人年齢は18歳に引き下げになります。
2022年は18歳~20歳の3学年が一気に成人となります。
晩婚化と言われていますが、平均初婚年齢は女性29.6歳で男性31.2歳(2019年調査)です。
第1子出産時の母親の平均年齢は30.7歳だそうです。
日本の人口は2005年に減少し始め、2006年は再度増加に転じたものの、2007年からは14年間連続で減少し続けており、2020年は1年間で日本の人口は約53万人が減少した。
日本国内には約350万~400万の中小企業が存在していると言われている。
そして現時点で事業承継の承継先、継ぎ手がいない企業が約120万社あると言われている。
別の統計では継ぎ手が明確に存在していると回答した企業が全体の1割強に過ぎないとも。
現経営者の代で廃業予定の中小企業がなんと5割で、後継者不在の企業が2割。
残りの約15%程度は現経営者がまだ若く、事業承継を考える段階にない。(2016年調査)
日本は数十年前から言われていた高齢化社会となった。
成婚率、出生率共に低下し、未婚率が上昇し、独居する高齢者が目立って増えてきた。
ピラミッド型から釣り鐘型になり、今では第一次ベビーブーム期であった団塊の世代(70代前半)と第二次ベビーブーム期の団塊ジュニア(40代後半)が多く、その両端は共に減少していく形になっている。(2020年調査)
0~4歳の子供の人数と平均寿命近辺の84~89歳の高齢者の人数が同程度になっている。
そして、中小企業の経営者の年齢分布は過去25年の間にピーク年齢が47歳から72歳である。
これが意味しているのは、団塊の世代の経営者が未だに現役でやっているということ。
そして、親子間で事業承継するのであれば、ちょうど継ぎ手たる子供は団塊ジュニアで、事業を引き継ぐには十分に熟しているのである。
25年前の経営者人数が最も多かった当時の年齢分布のピークとほぼ重なるからだ。
しかし、実際には事業承継は多くの企業で進んでおらず、日本の社会的な問題と認識されてもう数年が経過している。
にもかかわらず特に進展しているという実感はまるでない。
その根底にはどんな原因があるのであろうか。
原因を取り除かなければ解消することはない。
そして原因は一つではないのが通常である。
複数ある原因が絡まって、結果として問題が迷路化してしまっている。
まずは絡まりを解いて原因を特定した上で対応対処しなければならない。
実は事業だけの問題ではない、個人個人、家庭人、親・祖父母としても引き継ぎ問題がある。
遺言・相続の観点から見ても将来、未来に対する対策はほとんどされていない。
そしてその原因もまた複数あって絡まってしまっている。
相続問題の場合はまだ相続人が特定されている分だけ解決しやすい。
個人の相続に関してはほとんど財産上の問題でしかない。
しかし、法人の場合は経営者が変わっても存続できるし、存続すべきである。
たとえ赤字経営であっても例えば10年間事業を継続しているような場合は経営改善によって黒字になる可能性が眠っていることがある。
それどころかそこにしかないような特殊な価値が眠っている場合がある。
その価値が認識され、引き継げる形になって客観的にも価値あるものとなれば・・・
M&Aで売却することも、その事業に魅力を感じて継ぐことを希望する人も出てくる。
価値ある事業、企業が経営者と心中するのはどの角度から見ても損失であると断言できる。
どの事業・企業にも当てはまるわけではないが、一度棚卸して整頓し、価値を見出し、その価値を更に磨き上げた上で次代に遺すのが好ましい。
遺品整理などをしていても一見無価値に見えて実はある人たちからするとお宝な品物が出てくる場合もある。
同様に、主観的価値観でも客観的価値観でも無価値に見えるものでも、ある人には喉から手が出るくらい欲しいお宝であることも有り得るということ。
職人気質、研究者体質、専門特化している人ほど視野が狭くなりがちである。
そして、長年経営に携わってきた経営者は自社に対しては世界一詳しい専門家である。
故にこそ、見えていない、評価していない価値が眠っている可能性がある。
価値あるお宝は正当な対価で求める相手に譲渡するのが最も活きる。
人も企業も物も技術も知識も磨けるものはとことん磨きたいものである。
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